女性と男性の薄毛原因は違う?それぞれの薄毛の原因を徹底解剖!

ストレスを抱えやすい現代では薄毛の悩みは男性だけでなく、女性にも多くなってきました。同じ薄毛の悩みでも男性は生え際、頭頂部が薄くなる、女性では全体のボリュームが薄くなるという印象があります。同じ薄毛なのになぜ男女で違いがあるのでしょうか。今回は男女に分けて薄毛の原因や特徴を説明していきます。

薄毛症状の特徴【男女別】

男性と女性の薄毛の症状には似ているようで違いがあります。男性は頭頂部や生え際が産毛化してしまいますが、女性は全体的に薄くなっていくといったようにそれぞれで症状が異なります。ここでは、男性と女性の薄毛の特徴を詳しくご紹介していきます。
【男性の場合】
男性の主な薄毛の症状を「男性型脱毛症」といい、通称「AGA(=Androgenetic Alopecia)」と呼びます。毛髪が産毛の状態から成長しないうちに抜け落ちてしまい、頭皮が完全に露出してしまうのが特徴です。
AGAはゆるやかに進行していくため、ほっておくと薄毛が予想以上に広がってしまい対処することが難しくなってしまいます。
【女性の場合】
女性の主な薄毛は、「びまん性脱毛症」という正面からの分け目やつむじ、地肌が目立って透けて見えてくるのが特徴です。「びまん性」とは広範囲に広がるという意味で、頭髪全体に薄毛が進んでいくことを表します。
髪の毛1本1本にコシ・ハリがなく、ひょろひょろとした細くて弱い髪質になります。全体的にボリュームが少なくなり、ペタッとした髪になってしまいます。
また女性ホルモンの減少により、男性の「AGA」と似た脱毛症である「女性男性型脱毛症」の通称「FAGA(=Female Androgenetic Alopecia)」が起こることもあります。
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薄毛の原因は?【男女別】

男性と女性の薄毛では症状が異なるように、原因にもそれぞれ違いがあります。ですが、男女ともに薄毛の原因には男性ホルモンが関係しています。それが何らかの原因によって、男性ホルモンの作用が高まることから抜け毛や薄毛につながっていくといえます。それでは薄毛の原因について、それぞれご紹介していきます。
【男性の薄毛原因】
1.「男性ホルモン」
男性の薄毛の多くは、男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」が毛髪を作り出す毛母細胞の働きを低下させ、毛髪の成長を妨げることが原因のひとつとされています。
男性ホルモンである「テストステロン」が血液中で「5αリダクターゼ(還元酵素)」と結びつくことによって、強力な男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」になることによって薄毛が引き起こされてしまいます。
2.「遺伝」
男性の薄毛には遺伝の影響も大きいといわれています。遺伝においては、先述した「ジヒドロテストステロン」を毛母細胞内に通すことができる、男性ホルモン(アンドロゲン)の「受容体」が関係しています。
「受容体」はX染色体のひとつで、母親の遺伝子(X染色体)から受け継いでいます。薄毛だと思われる方は、母親の父や祖父に薄毛の方がいる場合は、「受容体」を受け継いでいる可能性が高いです。また、母親の家系に薄毛の方がいなければ、薄毛になる可能性も低いといえます。
女性の場合は、もともと女性ホルモンが男性と比べて多いので遺伝による薄毛の影響は少ないです。ですが、別の原因によって女性ホルモンよりも男性ホルモンが優勢になってしまうと遺伝による影響がでてしまう可能性があります。
3.「皮脂の過剰分泌」
皮脂の過剰分泌には、洗浄力の強いシャンプーや洗いすぎによって頭皮の乾燥を引き起こし、乾燥を補うために皮脂が過剰に分泌していることがあげられます。また偏った食生活も皮脂が過剰に分泌されやすくなります。
そうすると、毛根に汚れや皮脂がたまりやすくなります。また汗や汚れが蓄積することで、雑菌の繁殖も起こしやすくなります。これらの原因が結びつき、頭皮環境が悪化することによって、抜け毛や薄毛が増えるのです。
【女性の薄毛原因】
女性の薄毛は主に女性ホルモンの減少、ホルモンバランスの乱れや血行不良などが原因の多くにあります。またストレスの他に遺伝的な要素も含めてさまざまな原因が関係しています。主な原因を大きく3つに分けてご紹介していきたいと思います。
1.「ホルモンバランスの乱れ」
一般的に毛髪において女性ホルモンは髪の成長や発達を促すホルモンです。女性ホルモンが減少したり、ホルモンバランスが乱れたりすることによって男性ホルモンが優勢の環境になると、薄毛や抜け毛が引き起こされてしまいます。
ホルモンバランスの乱れは、出産や加齢、ストレスなどさまざまな原因がきっかけで引き起こされます。精神的なストレス等の内因的な問題、それと食生活など生活習慣による外因的な問題が密接に関係しているため、はっきりとした要因を特定できないのが現状です。
2.「血行不良」
血行不良になってしまうと、髪の成長に必要な栄養が届きにくくなります。女性はさまざまなストレスや体の冷えなどによって血行不良になりやすく、結果的にいえば髪の成長を妨げることになり、薄毛や抜け毛を引き起こしてしまう原因といえます。
3.「間違ったヘアケア」
女性は男性と比べると、毛染めやパーマ、スタイリング剤を多く使います。また同じスタイリングや間違ったヘアケアによる毛髪や頭皮のダメージによるフケ、かゆみや炎症が出やすくなります。
頭皮状態が悪いと乾燥や皮脂の過剰分泌につながり、汗や汚れもたまりやすくなります。髪の毛が抜けやすく、また健康的な髪が生えてこない原因になります。
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薄毛対策3選【男女共通】

今回は、今日から始められる効果的な3つの対策をご紹介したいと思います。薄毛が気になるからとこれらの対策は無理に行う必要はありません。薄毛の原因を特定し、髪を育てるつもりで少しずつ改善を行っていくことが大切といえます。
1.「ストレス解消」
ストレスの原因は人によってさまざまです。ストレスをため込んでしまうと、血行不良などを引き起こし、頭皮にもよくありません。まずはストレスの原因を自分の中で整理してみましょう。原因がわかるのであれば、どうすれば解決できるのかを考えてみましょう。疲労がたまっている場合であれば、仕事を早く切り上げるなど、休みを取りましょう。
人間関係が問題の場合、パートナーや相談できる人に打ち明けてみましょう。話すこともストレス解消になりますし、また考えすぎてしまう人は体を動かすことで簡単に気分転換することもできます。何事も気を楽にもって無理をしないことがストレスを遠ざけることにつながります。
2.「生活習慣を見直す」
生活習慣の乱れは血行不良を招きやすい原因となります。生活習慣の見直しは身近なところから始めることができます。いきなり変えるとストレスになるので、少しずつはじめてみることが大切です。
食生活のバランスが偏っている方は、なるべく野菜を取り入れてみましょう。喫煙されている方は少しずつタバコの本数を減らしたり、運動不足の方はエレベーターから階段に変えたりしてみましょう。睡眠不足の方は、いつもより早く寝るように心掛けましょう。
また薄毛対策の上では女性ホルモンの「エストロゲン」の代わりになる、大豆などに含まれる「イソフラボン」を適度に食事に取り入れることもおすすめします。
3.「ヘアケアの改善」
毎日のシャンプーやヘアケアは正しくできていますか?全体的に皮脂が多くペタッとした髪になっている場合は正しいシャンプーやヘアケアができていない可能性があります。正しいシャンプーは必要な皮脂を残して、汚れは落としてくれるため頭皮環境をきれいに保つことができます。これからご紹介するやり方をぜひ実践してみてください。
シャンプーはブラッシングで髪のほこりや汚れを取り除いてから行いましょう。頭を洗うときに40度以上のお湯で洗うと洗浄力が強すぎて、必要な皮脂まで取り除いてしまいます。髪を濡(ぬ)らす時はぬるま湯で十分にすすいでからシャンプー剤を適量取り、泡立てて髪を洗いましょう。
シャンプーの際に頭皮マッサージを行えば血行促進にもつながります。ぬれた髪はほっておくと傷む原因になりますから、必ずドライヤーで髪を乾かすようにしましょう。
特に女性はトリートメント剤などのヘアケアを使用する機会が多くあります。またトリートメント剤は今生えている髪のダメージを整えてくれますが、育毛や薄毛対策にはなりません。頭皮に栄養を与えるには女性用で、かつ自分にあった育毛剤を使用することでケアをすることができます。シャンプーだけでなく、ヘアケアも自分にあった方法で行いましょう。
おわりに
男性と女性で薄毛の原因や特徴に違いがあることをご紹介しました。どちらにも言えることは薄毛の原因を知り、対策をすることで抜け毛や薄毛が改善するということです。
何事にもいえますが、原因を放置して気づいたら薄毛や抜け毛の症状が進んでいたということが一番恐ろしいことです。そうなる前に自分のできるところからひとつずつ原因を改善していくことが不安を解消することにつながるでしょう。