女性が薄毛になる前に見られる5つの兆候

あらゆる年代の女性にとって、薄毛は次第に深刻な問題になりつつあります。女性の薄毛は長い時間をかけて、少しずつ少しずつ進行していきます。抜け毛の量が増えたり新しい髪の毛が生えなくなったりした結果、目に見えるような薄毛の状態になっているのです。そこで、女性が薄毛になる前に見られる兆候5つをご紹介します。早く薄毛サインに気がつくことが、早めの対処につながりますよ。

外見から分かる薄毛の兆候

おでこが広くなってきた
女性は身だしなみのために、毎日鏡を見ています。そんなときにふと、おでこが広がってきたと感じることがあるかもしれません。これは、あきらかに薄毛のサインです。おでこというより、生えぎわ部分の後退が目に見えるようになってくるのは、薄毛が進行しつつある証拠なのです。
髪の毛の生えぎわがV字やM字の形に後退していくのは男性の薄毛に多いタイプですが、女性でも同じようにおでこが次第に広がってくるケースがあります。
女性の場合、おでこが広がるタイプの薄毛は習慣的な原因が多く見られます。ファンデーションなどがきれいに落とせていないために皮膚トラブルが起こり、生えぎわの髪の毛が抜けやすくなることがありますし、毎日髪の毛を強く引っ張るようなヘアスタイルにしているために、じわじわとおでこが広がることもあります。
生えぎわの薄毛が気になる場合は、育毛剤の使用とともに、メイクのクレンジングやヘアスタイルの変更などにもチャレンジしてみるといいでしょう。
こめかみ部分の地肌が見えるようになった
顔の両サイドにあるこめかみも、薄毛が目立ちやすい部分です。女性の薄毛では、こめかみだけが集中的に薄くなることはあまりありませんが、全体的に薄毛になっているとこめかみの地肌が目立ってしまいます。
こめかみはもともと髪の毛が生えにくい部分なので、育毛剤の効果が得られにくいのが難点です。しかしほかの人からよく見られる部分ですし、女性はスタイリング時に気になる部分でもあります。
こめかみの地肌が透けやすくなったと感じたら、頭皮マッサージなどで早めに対策をとるのがおすすめです。
前髪のボリュームがダウンしてきた
女性のヘアスタイルで、気になるのが前髪のボリュームです。薄毛の兆候としておでこが後退することがあると紹介しましたが、生えぎわの髪の毛が減れば、前髪のボリュームも少なくなります。
また、前髪は頭皮の中でも栄養が届きにくい部分のため、ほかの部分よりも先に薄毛が進行します。ですから、鏡を見ていて真っ先に気がつく薄毛の兆候なのです。
ちなみに前髪のボリュームが減ってきたと感じたら、後頭部の状態もチェックしましょう。前髪のボリュームダウンが目につくときには、すでに後頭部の薄毛も始まっていることもあるからです。
髪のボリュームから分かるサイン2つ

全体的なボリュームが減ってくる
女性の薄毛と男性の薄毛の大きな違いは、薄毛の範囲です。
男性型脱毛症(AGA)の場合は、おでこ(前頭部)や頭頂部から薄毛が進行するケースが多いのですが、女性に多いびまん性脱毛症では頭部全体から、満遍なく髪の毛が抜けていきます。そのため女性の薄毛の兆候として、髪の毛全体のボリュームが減ってくることがあるのです。
また女性の薄毛は、毛髪の密度が少なくなるのも大きな原因です。男性型脱毛症(AGA)では、薄毛が進行しても毛髪密度=髪の毛の本数そのものに大きな変化はありません。髪の1本ずつが細くなるので薄くなったように見えますが、本数は以前と同じです。
一方、女性の薄毛は頭皮に生えている髪の毛の本数が、ゆるやかに減っていきます。同時に髪の毛が細くもなるので、頭部全体の髪の毛がまばらになり、薄毛になるというわけです。
ですから、鏡を見ていて髪が全体的に減ってきたと感じるのは、早い段階での薄毛の兆候でもあります。
ボリュームは変わらないのに、スタイリングが決まらない
女性の薄毛の兆候として、髪のボリュームが変わらないのにスタイリングが決まらなくなる、というものもあります。これは、髪の毛が細くなってしまい、コシがなくなったことが原因だと考えられます。
加齢とともに髪の毛が細く弱くなり、以前と同じようにスタイリングしていても、前髪や頭頂部の髪の毛がしっかりと立ち上がらずぺたんとしてしまいます。ブロー後のふわっとした感じがなくなるので、顔全体がなんとなく華やぎに欠け、イメージどおりの仕上がりにならないのです。
このような髪の毛の弱りは、40代に入った頃から女性を悩ませます。特に40代後半から閉経をむかえる50歳前後に、急激な髪質の低下を感じるようになるので、更年期障害の症状のひとつにも挙げられている薄毛の兆候です。
ただし、女性の髪質の低下は20代後半くらいからすでに始まっています。髪の成長にかかわっているエストロゲンという女性ホルモンの分泌量が次第に低下することが原因で、本人が気づかないうちに、じわじわと髪は弱っていることもあります。
髪質の変化から分かるサイン

ストレートだった髪の毛にうねりが出てきた
髪質の低下が女性の薄毛の兆候だとすると、ストレートの髪の毛がうねり始めるのも薄毛が始まるサインです。
髪の毛がうねるのは、加齢と乾燥が大きな原因です。
個人差はありますが、一般的には40代になると、まっすぐだった髪の毛がゆるくうねり始め、髪質の悪化を感じ始めます。
これも40代から突然始まるのではなく、加齢による自然な髪質の変化は30代から始まっています。髪の密度=頭皮に生えている本数は20代がピークで、30代になると次第に髪の毛が乾燥してぱさつくようになり、毎日のスタイリング時にまとまりにくくなり、さらに進むと髪の毛にうねりが見られるようになります。
女性の髪の毛とホルモンには深いかかわりがあるため、女性ホルモンの分泌量が減ったりバランスが崩れたりするタイミングで、髪がうねるようになります。これも大きな薄毛の兆候なのです。
もともと髪がストレートの女性は、うねりに気がつきやすいでしょう。変化に気づいたら、育毛剤のタイミングだと思いましょう。
髪の毛が、細く弱くなった
35歳を過ぎると女性の髪の毛は細く、弱く変化します。1本ずつの髪の毛が細く柔らかくなり、髪質の変化は次第に頭部全体に広がっていきます。これが初期の薄毛の兆候です。気がついたら頭皮の髪の毛のほとんどが細く、柔らかい産毛のような髪に変わっており、薄毛が進行しているという状態になります。 この段階で、地肌が透け始めることも珍しくありません。
女性の髪の毛は、35歳頃が一番太いと言われます。思春期頃から髪の本数が増えて、30代には太さがピークになる。それ以降は、ゆっくりと本数も太さも低下していきます。
出産後などに大量の抜け毛を経験する女性もいますが、これは一時的な症状であることが多く、一定期間が経過すれば以前と同じような髪のボリュームが戻ってきます。しかし30代後半以降の髪質の変化は、薄毛の大きな兆候です。
時には自分の髪の毛をチェックして、細い髪の毛が増えていないか・赤ちゃんの産毛のような切れやすい髪の毛ばかりになっていないかを見ておきましょう。
髪の毛がぱさぱさと乾燥しやすくなった
髪の毛の乾燥も、薄毛の兆候です。これも40代に入った頃から女性を悩ませるもので、原因は髪質の低下にあります。
女性ホルモンが少なくなって髪の毛を太く強く維持できなくなると、弱った髪の毛はどんどん乾燥していきます。髪の毛の表面をおおうキューティクルがはがれて、髪内部の水分が蒸発しやすくなるからです。
ただし、髪の毛の乾燥は加齢だけが原因ではありません。過度なダイエットを続けるうちに全身が栄養不足になり、髪の毛を構成するたんぱく質が不足することも大きな原因になります。まだ20代なのに髪が乾燥して困るという人は、薄毛対策としてもきちんと栄養を補給するように心がけましょう。
乾燥によるダメージが蓄積した髪の毛ではカラーリングをしてもきれいに発色しなかったり、パーマがかかりにくくなったりします。髪の健康のためにも乾燥対策はしっかりやっておきましょう。
頭皮の変化から分かるサイン

頭皮の色が赤っぽく見える
頭皮は髪の毛を生み出す大事なところです。頭皮の状態が良好でなければ髪の毛は生えにくくなり、薄毛になりやすいもの。ですから頭皮状態は薄毛の兆候と直結しているのです。
自分の頭皮を見たことがある人は少ないでしょうが、自宅にある三面鏡で簡単にチェックできます。
健康な頭皮は白色や黄白色です。反対に、部分的にも赤っぽく見える頭皮は、何らかのトラブルをかかえていると考えられます。オレンジ色っぽく見えたり、日焼けしたような色だったりするときも要注意の薄毛サインと思いましょう。
赤っぽい頭皮は新陳代謝が低下していることが多く、髪の毛が育ちにくい環境です。痛みやかゆみがなくても、頭皮が赤くなっていたらシャンプーの回数を減したり紫外線防止を心がけたりして、頭皮を外的刺激から頭皮を守るようにしましょう。
シャンプーを変えてみても、頭皮の赤みが継続する
シャンプーを低刺激のものに変えて紫外線対策をしても、なかなか頭皮の赤みが軽減しない。これも薄毛の重大な前兆でしょう。
紫外線を浴びすぎたときは、頭皮も化粧水で保湿することがおすすめです。ふだんは気づかずに過ごしていますが、頭皮も顔と同じく皮膚の一部です。紫外線を浴びすぎれば乾燥しますし、日焼けもします。お顔のケアをするときには、頭皮のケアも一緒にするといいでしょう。
どうしても頭皮の赤みが減っていかない場合や、頭皮が赤いままかゆみが出てきたというケースでは、頭皮トラブルが進行している可能性があります。
皮膚科などを受診して、専門家の診断を受けるのがおすすめです。
抜け毛の質と量から分かるサイン

1日の抜け毛量があきらかに100本以上になった
薄毛に悩む人でなくても、抜け毛はごく自然に起きることです。シャンプーのあとに排水溝に抜け毛がたまっていてびっくりしたこともあるでしょうが、平均的に見て、1日に50~100本程度は、自然と抜け落ちていくものです。この程度の抜け毛量なら、特に薄毛の兆候というわけではありません。
しかし1日の抜け毛量が、あきらかに100本を超えるようなら、薄毛の前兆と言えます。
髪の毛はヘアサイクルに従って発毛と成長を繰り返しており、成長期が終わった髪の毛は退行期を経て、休止期に入って抜け落ち、再び成長期になって新しい髪の毛が生えてくるのです。
大量に髪が抜けたあとに、新しく生えてこない状態が続けば、薄毛が進行してくると考えられます。
細い抜け毛が増えてきた
抜け毛の量も重要ですが、どんな髪の毛が抜けているかという点も、薄毛の兆候を見抜くポイントです。特に短い髪の毛、赤ちゃんの産毛のようなほわほわとした髪の毛がたくさん抜けていると言う場合は、要注意です。
髪の毛のヘアサイクルは、成長期→退行期→休止期を繰り返しています。
元気な髪の毛は成長期に太く長く成長して、やがて次の発毛にそなえて抜け落ちます。しかし薄毛の髪の毛は、成長期にきちんと成長しないまま抜け落ちてしまうので、ごく短い髪の毛だったり、細く弱い髪の毛だったりするのです。
短い髪の毛ばかりがたくさん抜けるようになったら、薄毛の初期段階に入っているのではないかと疑ってみましょう。シャンプー後や起きたあとの枕に細い髪の毛がたくさん落ちている場合は、頭皮チェックや髪のボリュームチェックをしましょう。
おわりに
女性にとっては外見を大きく左右する髪の毛。薄毛は次第に進行するものと言っても、初期段階で前兆に気がつけば、早めに育毛剤を使うなどの対処ができます。気になったら放っておかずに、すぐに薄毛のセルフチェックをして、こまめなケアを始めましょう。